棟のコーキングがダメな理由(シリコン・瓦屋根コーキング)

棟のコーキングがダメな理由(シリコン・瓦屋根コーキング)

はじめに

今回の記事では棟のコーキング(シリコン止め、パテ処理)等が何故雨漏り完治に至らない場合があるのか?何故ダメなのか?こちらに焦点をあて書かせて頂こうと思います。現在進行形でこちらの工事を勧められている御施主さんのご参考になれましたら幸いです。

棟瓦にシリコンを塗布された瓦屋根
棟瓦にシリコンを塗布された瓦屋根
メンテナンスの意図を考えます

こちらの写真は隅棟といいます瓦屋根の箇所に塗られているコーキングなんですが合端口と言います熨斗瓦と熨斗瓦の継ぎ目にシリコンを塗布しておられました。工事の意図としましては棟瓦内部に干渉してくる雨水を切りたいという考えからこの工事をされたのだと考えられます。

日本瓦の構造上合端口に雨水が干渉するように最初から出来ておりまして棟内部にも雨水が干渉するように出来ています。何故そういう構造なのかご説明いたしますと一度この合端口で水流を切る事と一枚位飛来物によって欠損を起こしてもその機能を持続するために熨斗瓦を積んでいるという事になりますから肝心なのはこの一度水流を切るという事ではないでしょうか。

これはなんの為かと申しますとその下の面土や漆喰に強風時に直接雨を出来るだけ干渉させない為でもありまして。写真の様にコーキングによってどの部位も雨を一度も切れない状態にしますとより直接的に台熨斗の勾配にも左右されますがまた家屋の立地高低にも左右されますが、面土に吹きあたる水量・水流共増し加わりますので施工前よりも増して台熨斗の垂れからの雨の裏走りが発生しやすくなります。

コロニアルの隅棟の杉貫きが横走りに弱く止水処理していないと棟包みの水流をもろにくらってしまう事と同じで御座いますね。(余談ですが尺330で地葺きのリブで水流を一応押し殺す立平は偶然そうなったかもしれませんがコロニアルより優秀であります。)風圧による棟内部の雨水の干渉は全面のコーキングにより緩和されるかもしれませんがもとよりそれが原因でない場合は雨漏りは直りませんし風向きによれば悪化する要素を含んでおります。

棟瓦の積み直しで大丈夫

『こんなコーキング工事しているから葺き替えしかございません』こちらの調査は偶に耳にさせて頂くのですが極端すぎる場合もありますので善悪で考えずに対応策でこれからもご提案させて頂けましたら幸いです。合端口を避けて僅かなシリコン塗布位では雨漏りの原因にはなりませんし棟瓦の積み直しで改善できる瓦屋根が殆どでございます。

ありがとうございました!!!