絶縁を考えて(スレート・コロニアル・カラーベスト・棟包み板金)

絶縁を考えて(スレート・コロニアル・カラーベスト・棟包み板金)

はじめに

こちらの記事は瓦屋根ではなく比較的に新建材の部類にありますスレート屋根におけまして建材と建材との絶縁に焦点を当てた記事となります。よろしくお願い致します。

7寸丸棟瓦
7寸丸棟瓦
要絶縁 ①


こちらの写真は7寸丸の棟瓦といいます。ステンレススクリュウ釘を棟瓦内部にあります木材に直接打ち込みまして緊結しておりましたが釘穴から侵入する雨で腐食が進み貫き板といいます少し厚めの(材木)が濡れる事によりステンレススクリュウ釘が乾燥と収縮で押し上げられて飛び出ておりました。この場合の絶縁が必要な建材は材木と釘穴から侵入してきます雨水となります。

絶縁対策 ①

釘穴の大きさによりましては雨水の表面張力で雨水は侵入しない場合もございますが、表面張力に頼らなくても良い様にパッキンビスに打ち替えさえて頂きました。

棟板金内部からの水流痕
棟板金内部からの水流痕
要絶縁 ②

またこちらの屋根は棟包み板金の継ぎ目に埃の堆積と共に焼き付け塗膜の端から錆びが発生しておりました。錆びと水垢と雨中に混じる不純物は緑青を含めて混じり合いませんから写真の様な水流痕が発生しております。こちらの屋根は先の台風の際、漏水を引き起している隅棟の棟包みですので水落とし云々もさることながら、貫き板と化粧スレート本体との雨水の絶縁を施していませんと風圧が掛かれば簡単に漏水してしまいます。

さらに、棟包みその物が風圧で飛散してしまう可能性も御座います。防風時には貫き板に雨が干渉してステンレススクリュウ―釘も押し上げられている現状から明白で御座います。材木の代わりにタフモック・エコランバー等撥水力の強い建材も市販されておりますけれど、それだけではカバー仕切れないカラーベスト・コロニアル屋根材の雨漏り発生の特徴が見受けられました。

絶縁対策 ②

結露による杉貫き板の腐食も考えられない事もありませんが真っ先に処置しなければならない補修工事は、杉貫きと屋根材を這ってくる雨水との絶縁で御座います。

天窓廻りの絶縁考察の現場を頂きました

漆喰と瓦との絶縁を考えます
漆喰と瓦との絶縁を考えます
要絶縁 ③

こちらの現場写真は明かり取り天窓の仕舞いの写真となります。この箇所は壁からの水流も僅かながら派生致します。その場合には天窓上端の水流を捨て谷に流していく構造となっておりますので雨水の通り道になりますS瓦の谷芯には堰となる南蛮漆喰は塗らない方がよいと判断させて頂きました。

CA3I0631
絶縁対策 ③

施設してありますなんばん漆喰を撤去致しました。この絶縁工事にて雨水の流れはスムーズになってくれます。

ありがとうございました!!!