寄棟東鬼取り合いからの雨漏り
こちらの記事は寄棟東鬼取り合いからの雨漏りの考察記事となります。
(よせむねあずまおにとりあい)とは下の写真の部位からの雨漏りの事でございます。
主にここの箇所の雨仕舞いは陸棟と隅棟の熨斗の段数が2段以上の差が設けれていましたら隅棟を陸棟の内部に収めて防水材の必要無く仕上げる事が可能でございます。
昔の建売りの住宅では殆どが陸3の隅2 また陸3の隅3ですから追っ付け水仕舞いをしております。その際にやはり漆喰だけでは弱く竣工当時から雨漏りの危険性が孕んで参ります。雨が侵入しても受けてくれる瓦が下に無いからですね。また、陸棟熨斗垂れの下端から内部に雨水が横走りして入る事も御座います。
修理の際の注意点はシリコンを用いようとも可能な限り冠り瓦をおっつけてシリコンの膜厚を大目にする事で耐久性を維持する事が出来ます。その際には一度地瓦まで解体して追い当ての確認をした方が賢明でありますね。
取り合い箇所の雨漏りの目視は簡単ではございますが、発生頻度も高く天熨斗の継ぎ目等も考慮して修理しなければなりません。
こちらも東鬼取り合いからの雨漏りです。以前のオーナー様が、外壁塗装時に漆喰工事も共に施工して頂いたと思われます。写真の青い苔が雨水が侵入して抜けていない証明となります。古い漆喰を取り、調整をしないまま表面だけの漆喰工事を施しても何の意味もない工事となりますね。
また本来棟内部に干渉した雨水が出ようとする道をセメント系漆喰で塞いでおりますので雨漏りを引き起こしてしまう、大阪では最もポピュラーな施工不備となります。
2016.11.19豊中市にて診断撮影させて頂きました。
こちらは富士スレートの東鬼取り合いからの雨漏りです。震災時のメンテナンス不良が原因となります。2016.11.6兵庫県明石市にて診断撮影させて頂きました。
極稀に陸棟熨斗瓦の垂れから隅棟内部に雨水が干渉している場合が、御座います。写真の位置に切り込みを入れて横走りを切ります。
こちらは青緑東鬼取り合いからの雨漏りです。2016.10.1診断撮影させて頂きました。
雨漏りの頻度は結構高めでありますけれど、部分修理だけで充分な場合が殆どですのでご安心下さいませ。😊
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